2007年 04月 09日
なかなか終わらない撮影現場 下 |
高橋和博
私の予想は見事に外れ,その年の秋『蒼ざめたる馬』篇は京都国際学生映画祭で特別上映された。その後、話しはどんどん膨れ上がり、マユミを主人公に東京篇、伊勢篇を撮るという事になり、2004年8月、私は東京篇『複製の廃墟』に参加することになった。その撮影は8日間程行われたが、クランク・アップには至らなかった。取りこぼしたシーン,追加のシーンのため、一年後の2005年7月に追加撮影が行われた。マユミのアジトの追加シーンでは監督から、あるアイデアが出された。撮影する部屋の広さ,構造から、少々難しいアイデアだった。私はある方法を提案し、撮影はその方向で行くことになった。
撮影前、仕事が忙しかった時期に伊藤君から電話があった。そのシーンの実験をしたいというのだ。私の頭の中でイメージはある程度出来ていたので、その必要はないと思っていたのだが、暇な伊藤君にはかなわない。実験をすることになってしまった。映画美学校の教室で素材を撮り、私の会社の倉庫で実験をした。その実験では伊藤君がマユミ役をやり、私がカメラを廻した。真面目な顔をして、カメラの前に立っている伊藤君をカメラ越しに見ながら、監督も「いいねぇ」と言って笑っていた。
その後も実景撮りなどの追撮が重ねられた。井土・吉岡ぶりは いかんなく発揮され、ついには井土・吉岡・伊藤・私の4人という妙にぎこちない追撮まで行われ、『複製の廃墟』は完成した。
私の予想は見事に外れ,その年の秋『蒼ざめたる馬』篇は京都国際学生映画祭で特別上映された。その後、話しはどんどん膨れ上がり、マユミを主人公に東京篇、伊勢篇を撮るという事になり、2004年8月、私は東京篇『複製の廃墟』に参加することになった。その撮影は8日間程行われたが、クランク・アップには至らなかった。取りこぼしたシーン,追加のシーンのため、一年後の2005年7月に追加撮影が行われた。マユミのアジトの追加シーンでは監督から、あるアイデアが出された。撮影する部屋の広さ,構造から、少々難しいアイデアだった。私はある方法を提案し、撮影はその方向で行くことになった。
撮影前、仕事が忙しかった時期に伊藤君から電話があった。そのシーンの実験をしたいというのだ。私の頭の中でイメージはある程度出来ていたので、その必要はないと思っていたのだが、暇な伊藤君にはかなわない。実験をすることになってしまった。映画美学校の教室で素材を撮り、私の会社の倉庫で実験をした。その実験では伊藤君がマユミ役をやり、私がカメラを廻した。真面目な顔をして、カメラの前に立っている伊藤君をカメラ越しに見ながら、監督も「いいねぇ」と言って笑っていた。
その後も実景撮りなどの追撮が重ねられた。井土・吉岡ぶりは いかんなく発揮され、ついには井土・吉岡・伊藤・私の4人という妙にぎこちない追撮まで行われ、『複製の廃墟』は完成した。
by spiritualmovies
| 2007-04-09 23:58
| エッセイ